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契約・法務

償還請求権あり・なしの違い|どちらを選ぶべき?

ファクタリングの償還請求権あり(ウィズリコース)となし(ノンリコース)の違いを契約書文言とともに解説。売掛先倒産時の負担、ノンリコースが基本である理由、契約書チェック方法、2社間/3社間との関係を整理。契約直前に確認したい最重要条項です。

編集・運営:公開日 2019.12.22最終更新 2024.01.04

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結論から言うと、ファクタリングでは基本的に償還請求権なし(ノンリコース)を選ぶべきです。

なぜなら、売掛先が倒産した場合でも利用者が返済義務を負わないからです。本記事では、契約書文言とともに「あり/なし」の決定的な違いを整理します。

償還請求権とは

簡単に言うと、売掛先が支払わなかった場合に誰が負担するのかという条項です。

  • 償還請求権あり: 売掛先が支払わない → 利用者が負担
  • 償還請求権なし: 売掛先が支払わない → ファクタリング会社が負担

用語の全体像は償還請求権とはを参照してください。

契約書ではこう書かれる

償還請求権ありの典型文言

「売掛債権の回収不能が生じた場合、甲(利用者)は乙(ファクタリング会社)に対し当該債権額を支払うものとする。」

この文言があれば、償還請求権ありの可能性があります。

ノンリコース契約の例

「売掛債権の回収不能について、利用者は責任を負わないものとする。」

こちらが償還請求権なしです。

契約書全体のチェック観点は契約書で必ず確認する15項目で整理しています。

なぜ重要なのか

例えば100万円の債権を売却した後、売掛先が倒産したとします。

| 契約形態 | 利用者の負担 | |---|---| | 償還請求権あり | 100万円返済義務 | | 償還請求権なし(ノンリコース) | 返済義務なし |

差は極めて大きく、手数料の差を吹き飛ばすインパクトを持ちます。

ファクタリングは借入ではない

ここが法務上の本質です。

  • 銀行融資 → 金銭消費貸借契約
  • ファクタリング → 債権譲渡契約

つまり、本来のファクタリングでは利用者に返済義務が発生しません。だからこそノンリコースが基本です。詳細はファクタリングと担保の違いABLとファクタリングを参照してください。

償還請求権ありは違法か

違法と断定はできません。

しかし、買戻し条項などとあわせて利用者負担が強くなると、実質的に貸付に近い構造となり、金融庁・弁護士の解説でも注意が促されています。

最高裁判例で問題になった偽装ファクタリングの構造は「審査なし」業者の危険性ファクタリングは違法?で整理しています。

比較表

| 項目 | 償還請求権あり | 償還請求権なし | |---|---|---| | 売掛先倒産リスク | 利用者負担 | 業者負担 | | 契約安全性 | 低い | 高い | | 一般的なファクタリング | 例外 | 標準 | | おすすめ度 | △ | ◎ |

2社間/3社間との関係

契約形態(2社間/3社間)と償還請求権は別軸です。

  • 2社間でもノンリコースの会社が一般的
  • 3社間でも契約により償還請求権ありのケースは存在

つまり「2社間=リスク高」「3社間=安心」という単純な区別ではなく、契約書の条項を確認することが本質です。詳細は2社間と3社間どちらを選ぶ?で整理しています。

手数料相場の目安は次の通りです。

| 契約形態 | 手数料相場 | |---|---| | 2社間 | 5〜20% | | 3社間 | 1〜9% |

契約前のチェックポイント

  • 契約書に「回収不能」「弁済」「補填」という単語があるか
  • ある場合、誰の負担と書かれているか
  • ノンリコースを明示する条文があるか
  • 買戻し条項とセットになっていないか

買戻し条項の見方は買戻し条項のあるファクタリングは危険?で詳しく解説しています。

FAQ

Q. ノンリコースが普通ですか?

はい。一般的なファクタリングではノンリコースが基本です。

Q. 契約書のどこを見ればいいですか?

償還請求権条項です。「回収不能」「弁済」「補填」の単語を含む条文に注目してください。

Q. 2社間もノンリコースですか?

会社によります。契約書確認が必要です。

Q. 償還請求権ありは法的に有効ですか?

契約自由の範囲で有効になり得ますが、買戻し条項などと結びつくと違法性が問われる可能性があります。

ファクサポが考える本質

償還請求権は、契約書で最も重要な条項の一つです。手数料よりも先に確認するべき内容です。

契約条件は会社ごとに異なります。比較しながら確認することが重要です。

業種別の契約留意点

業種ごとに契約条項の意味は変わります。

  • 建設業: 完成工事未収入金の回収遅延リスクが高く、ノンリコース必須(建設業の資金繰り)
  • 運送業: 荷主倒産時の連鎖倒産リスクが高い(運送業の資金繰り)
  • 人材派遣業: 派遣先大手なら相対的低リスクだが、契約書は必ず確認(人材派遣の繁忙期)
  • IT受託: 検収トラブル時の回収不能リスクあり

業種別の構造は業種別ファクタリング完全マップで整理しています。

トラブル防止の実務3ステップ

ステップ1: 契約書を必ず印刷して読む

電子契約は便利ですが画面では条項を見落としがちです。必ず印刷して、重要条項に蛍光ペンを入れます。

ステップ2: 不明点は契約前に書面で質問

口頭の説明は記録に残りません。メールで質問→回答を残します。

ステップ3: 複数社の契約書を並べて比較

同じ債権で複数社から見積りを取り、契約書も並べて条文を比較します。各社の手数料・対応条件はファクタリング会社の比較で確認できます。

まとめ

ファクタリングはノンリコース(償還請求権なし)が基本です。

契約書に償還請求権ありの記載がある場合、売掛先倒産時のリスクが利用者に残ります。手数料以上に影響の大きい条項のため、契約前に必ず確認してください。

全体俯瞰はファクタリング契約完全ガイド、各社の手数料・対応条件はファクタリング会社の比較で確認できます。

編集部より(ご利用上の注意)

本記事はファクサポ編集部が、ファクタリングや資金繰りに悩む事業者向けに一般的な情報をまとめたものです。審査基準・手数料・契約条件は各社や状況によって異なり、変更される場合があります。実際のご利用前には、各社の公式情報や、税理士・中小企業診断士・弁護士などの専門家に必ずご確認ください。当サイトは情報提供を目的とし、特定のサービスの利用を保証・推奨するものではありません。

参考(一般的な公的情報源)

記載内容は一般的な目安であり、最新の制度・統計・公式情報は次の各機関や各社公式サイトでご確認ください。経済産業省財務省国税庁厚生労働省金融庁中小企業庁。各ファクタリング会社の手数料・対応条件は必ず公式サイトでご確認ください。

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